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TOP住まいづくり情報一覧お住まい訪問記> Vol.043 当間さん宅 

   
 

2013.12.07 UP
設計:一級建築士事務所 simple

キッチン、ダイニング、リビング、和室がひと続きになった室内。高い建物に囲まれた敷地条件でも明るい室内です


昔ながらの住宅街の一角、敷地の二方をアパートに囲まれて建つ平屋建ての当間さん宅。
白い箱型のシンプルな外観が印象的な住宅です。

2階建て以上の建物に囲まれ、明るさや風通しを得ることが難しい環境ですが、家の中は天井が高く、随所に大きさや形が異なる窓が設けられているため、木の床やオフホワイトの壁に光が柔らかく反射し、心地よい風がぬけています。

家の中心は和室とリビング、キッチン、ダイニングがひと続きになったスペース。その隣に寝室と子ども部屋が並ぶシンプルな間取りです。
物が少なくすっきりとした空間に、木の家具がしっくりなじみ、手触りがいい温かみのある雰囲気です。

家族が最も居心地のいい場所が、庭からキッチンダイニング、バスルームへと直接行き来できる小さなデッキスペース。
朝は歯みがきやヨガをする場、昼は遊び場、夜はビアガーデンに活用されています。


結婚当初から「子どもたちをのびのび育てたい。両親や祖父母とみんなでのんびり暮らしたい」と思っていた当間さん夫妻。
ご夫妻ともに大家族で育った経験から、核家族ではなく両親や祖父母と一緒の暮らしが当たり前だと感じていました。

当間さんの実家は、1階に祖父母、2階に両親が暮らす2世帯住宅。敷地奥側にあった家庭菜園スペースの一部を譲り受け、一戸建てを新築しました。

両親と祖父母の住まいとは、芝生と砂利の庭と縁側風の小さなデッキスペースを介して、互いの様子がわかる距離。庭とデッキと、2軒の建物の周囲すべてが、元気な子どもたちの遊び場です。
当間家の2人の男の子に加え、近所の子どもたちも自然に集まる遊び場になっていて、家の周りをぐるぐると走り回ったり、和室の窓にべったり顔を擦り付けて家の中をのぞき込んだり。いつも子どもたちの元気な声が響きます。

「学童が終わってからうちに遊びに来たり、学年が違う子もいたりして、いつも数人集まっています。
テレビはほとんど見なくて、泥遊びや水遊び、デッキに座ってカードゲームに夢中になっていたり。
周囲に秘密基地もいくつか作っているみたいで、先日そのうちの一つがおじいちゃんに見つかって『場所を変えた』って話していました。

キッチンで食事を作りながらも、家の周りでうぉーと声を上げていたり、怒ったり、はしゃぐ声も聞こえるので、様子が分かるので安心ですし、その間に家事ができるようになりました」 と奥さま。

アパート住まいのころは、いつも夫婦どちらかが子どもたちの面倒をみたり、一緒に遊ぶ毎日。家事をしながらも、かまってほしい子どもたちがくっついて離れないので、家事が進まなかったり、ということもよくありました。

「走ったり大きな声で騒いだり、ガマンせずにのびのび遊べることと、両親だけでなく、じーちゃんばーちゃんたちがいつもすぐそばにいる、ということが子どもたちの気持ちの安定につながっているのかも」

アパート住まいをしていたころより居住スペースが広くなった分、掃除するスペースも広くなりましたが、家事はラクになったと言います。
さらに、新しい家に住むようになってから、毎日の食事がにぎやかになり、当間さん夫妻も気持ちにゆとりが持てるようになりました。

休みの日にはみんなで一緒に食事をしたり、共働きの当間さん夫妻がともに忙しい時には夕飯を用意してもらったり。同じ敷地に住む両親と祖父母は、若い夫妻にとっても安心して頼れる存在です。

「子どもたちは私たちに怒られたらすぐ、じーちゃんやばーちゃんのところに逃げていくんです。そして、ほとぼりがさめたころに平気な顔で家に帰ってくる。両親や祖父母の存在が子どもたちのいい逃げ場になっていて、支えになってくれていると思います」

親世代は子・孫世代の拠りどころとして、子・孫世代は親世代の支えとして。4世代の家族がつくる温かい輪が、それぞれの心を満たし緩やかにつながっているようです。

当間さん宅の外観。2方を高い建物に囲まれています

 

周囲を高い建物に囲まれていても明るい室内になるよう、建物上部には高窓を。開閉できる窓からは風も通ります
建物の周囲をグルグル走り回って遊びながら、時おり窓に顔をくっつけて中をのぞく子どもたち。敷地全部が遊び場です

キッチンで家事をしながらも、窓から外で遊ぶ子どもたちの様子がわかります。声も届く、親子ともに安心な距離。お向かいのご両親たちともゆるやかにつながります

庭を挟んで両親と祖父母が住む2世帯住宅があります。キッチンの窓から様子がわかります 小さなデッキスペースは「縁側」のようです。そのまま家の中へ入れるので、玄関よりも活躍する場所です。キッチン、浴室と直接つながります。ここから声をかけたり、かけられたり


以前はアパート住まいで、いずれは当間さんの実家近くに家を建てたいと考え、頭金を貯めていた夫妻。
消費税増税前のタイミングや頭金のメドがたったこともあり、本格的に家づくりをスタートしました。

設計を依頼した「一級建築士事務所 simple」の赤嶺しげたかさんとの出会いは、実は9年ほど前にさかのぼります。
買い物の途中に立ち寄った店が、当時、赤嶺さんが開いていたカフェ兼設計事務所だったと言います。

「その時はまだ全然具体的になっていなかったので、店でもらったパンフレットを眺めて、何となくいいなと思っていたくらい。
それから7年くらいたって、本格的に家づくりを始めようと思い、価格帯や建築の流れを知るために
いろいろなハウスメーカーのオープンハウスを見て回りました。
そんな中で赤嶺さんの事務所にも気軽な感じで訪ねたんですが、話をしてみたら、すぐにピンときて、設計を頼むならこの人だと思いました。
これまで建てた家の雰囲気が好みだったのはもちろん、すごく話しやすかったのが決め手でした」

作業台を中央に置いたアイランド型キッチン。縁側につながる勝手口、窓から外で遊ぶ子どもたちの様子もわかります サニタリースペースから浴室。浴室を抜けると、床にデッキを張ったドライルームがあり、縁側へ通じています サニタリースペース。明るく、使いやすく。清潔感漂います


家づくりに当たっては、周囲の建物からの視線、プライバシーに配慮しながら、明るく、風通しをよくしてほしいこと、子ども部屋は居間などの共有スペースを通って行き来できるようにしてほしいことを要望したくらいで、細かな造作などはお任せだったそう。
赤嶺さんから提案された平屋建てのプランで、ほぼそのまま進めることになりました。

「夫婦ともに平屋建てを気に入ってたんですよね。でも、一番調整が必要だったのは、
『建物に囲まれてくぼ地のようになってしまうから、家が暗くなるし、平屋ではなく2階建てにしなさい』と両親から言われたこと」と当間さん。

ひと筋縄ではいかなかったご両親の説得には、設計担当の赤嶺さんも加わって何度もチャレンジ。
なんとか納得してもらったものの、内心半信半疑だったようで、平屋建ての家が完成した時、 明るい住まいを見た両親の感想は
「今の建築技術はすごいね」のひと言だったそうです。

子ども室内部。子どもたちが大きくなったら中央で仕切って個室にもなります  

3月に完成した当間さん宅の内部は、柔らかい空気が流れる明るい室内です。

玄関ドアを開けると、右手に自転車も収納できる大容量のシューズクローゼットがあります。そのまま中へ進むと、ひと続きになったキッチン、ダイニング、リビング、和室になっています。

LDKと和室をつなぐ段差をつけた天井には、高窓を配置して明り取りと通風の役割。手に届く位置に壁に取り付けたハンドルで開閉も自在です。

リビングに面して2つの引き戸があり、扉を開くと子ども室へ。今は広めの一部屋になっていますが、将来は中央で仕切れるようになっていて、2つの個室になる予定です。収納庫の上下から採光と通風ができるようになっています。

住まいの中で一番活躍するのは、庭に面した縁側のようなデッキです。
キッチン、浴室、主寝室から直通できるデッキは、朝の歯みがきをしながら、なんとなく立ってしまう気持ちのいい場所です。

晴れた日には、家族や親戚と集まってバーベキューで盛り上がります。
新築祝いは、完成から半年の間に4回開催。外にいても中にいても、気兼ねなくのんびり過ごせるつながりが、当間さん宅の心地よさにつながっています。

玄関ホール側から見た室内。壁の両側から進むと子ども室です
写真左・トイレ。写真右・収納量十分なシューズクローゼット
 

   

当間さん宅・DATA

家族構成 夫婦、子ども2人

設 計

一級建築士事務所 Simple(赤嶺しげたか)
敷地面積 

240.63 (72.79坪)

述べ床面積  104.69 (31.66坪)
構 造 RCB造
用途地域  第1種中高層住居専用地域
一級建築士事務所 simple HP 「白い箱の家」 もご覧ください。
 

文:岸本貴子、新里香代子   写真撮影:おきなわ建築Web

 

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